NIKE Breaking2 マラソン・サブ2出るか?!(3)BREAKING2の意義とは

陸上競技に残された最後の壁の一つ マラソン・サブ2

陸上競技に残された最後の壁の一つ、マラソン2時間の壁を破るという壮大な挑戦についてアスリート達がコメントしています。

マラソンという競技を変貌させるかもしれない

2時間06分05秒から2014年に樹立された現在の記録である2時間02分57秒まで、マラソン世界記録が約3分短くなるまでに16年もかかりました。
もしこれが指標であれば、マラソンサブ2の記録達成まで、まだ待たなくてはなりません。

これほどまでに大きな陸上競技の記録が塗り替えられたのは、ロジャー・バニスターが1マイル4分の壁を破った 63年前のことであると多くのランナーは話します。

1954年5月6日(!) イギリスのロジャー・バニスターが初めて1マイル3分59.4秒で走り、サブ4を達成。当時このマイル・サブ4はエベレスト登頂より困難と考えられていましたが、不思議なことにその後の1年間で23名のアスリートが1マイルを4分未満で走っています。

女子マラソン世界記録保持者のポーラ・ラドクリフは、この挑戦があらゆるランナーにとって重要なものだと言います。

「誰かが出来るということになれば、ロジャーが1マイル4分の壁を破った時のように、マラソンランナーたちに可能性の窓を開くことになります。」

とラドクリフ。

「かつては不可能であったものが、普通のことになる。ほとんどの人が1マイルサブ 4は実現しないと思っていましたが、今は高校生でもやっています。それが出来ると、誰かが一度世界に信じさせることが必要なのです。

マラソンの2時間切り、そこまで速く、長く走り続けることは普通ではありません。これほどまでに目指すべく優れた壁があるというのは、なかなかありません。それでも僕は楽観視しています。この壁は破れるかどうかの問題ではなくて、いつ破られるか、の問題なのです。」

とゲーレン・ラップは述べます。

Breaking2の成功には

この挑戦をより意味あるものにするのは、ほとんどの人が身近に感じられるマラソンの画期的な出来事であるからです。

「これはとても稀な挑戦なのです。というのも、マラソンは世界中の誰もが参加出来る競技だからです。
しかし、サブ2達成にはメンタル面での挑戦が必要になり、それがさらにハードルを高めています。2時間のレースでは、10秒のレースよりも、いろいろなことが起こる可能性があるからです。」

と、10秒の壁を破った短距離走者の一人であるカール・ルイスは述べます。1991年、カール・ルイスは9.86秒で100mの記録を再度更新し、その記録は 3年近く保持されました。

「ランナーにとって、あらゆることが上手くいく日にレースがあたるかどうかによって、結果は決まるでしょう。」

と、女子マラソンの初代オリンピックチャンピオンのジョン・ベノイト=サミュエルソンは述べます。彼女は1983年にボストンマラソンを2時間22分43秒で走り、女子世界記録を破りました。その後、大会記録は11年間保持されました。

ベノイト=サミュエルソンがランニングを始めた頃、女性は子供が産めなくなる恐れがあるということから一度に 1500m以上を走ることができないと言われていました。

「15万マイル走って、子供も2人いますが、私は今でもゴールを目指して走り続けていますよ。人生をかけて何かをやっている誰にとっても当てはまることと思うのですが、不可能に思える壁に挑戦することは、それがどんな目標であってもやる気を与えてくれるのです。」

と話しています。

この挑戦が人々に目標を与える

3人の勇敢な男たちが、多くの人々の目の前でこの大きな挑戦に挑むのは、あらゆる意味で大きな刺激となります。

「Breaking2の挑戦は、私が無意識のうちに自分に課していた限界を考えさせ、それをどうやったら乗り越えられるだろうかと考えさせてくれます。」

とラップは述べます。

Breaking2の一部の距離をペーサーとして走るためのトレーニングを行なっているバーナード・ラガトは、この経験から大きな夢への挑戦に弾みをつけ、10kmのアメリカ記録を破ろうと、またやる気が出てきたと話しています。
2016年、41歳でラガトは10000mを27分49秒で走り、マスターズ世界記録を41秒更新しました。他の人々にとっても、Breaking2は大きなインスピレーションとなります。

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