ハセツネ30kの装備不携帯について考えてみました

2016年4月3日に開催されたハセツネ30kで男女トップが必須装備のレインウェアを携帯しておらず失格となりました。

ルール違反なので失格なのは当然です。しかし、完走者全員をチェックすれば装備不携帯は他にもいたはず。
スタート時に水1.5Lを持っていた人はどれくらいいたでしょうか?

運営としては全員をチェックする人員もいないわけで、トップを斬ることで威厳を保つ処置がとられたといったところでしょうか。

記録を見るとトップだった2人は数百グラムのレインウェアを持って走っても勝っていたはずです。2位との差はそれぐらい空いています。でも、ルール違反なのでアウトです。ルールを破っているとこういう日がいつか来ます。
2人とも走力は素晴らしいので、頭を丸めて出直していただきたいですね。

ずいぶん前に一度だけハセツネ30kを走ったことがありますが、走る前のチェックは簡易的なものでザルだなと思いました。きちんと装備していなくても大丈夫なの?と感じた人は自分だけではないはず。

では、ハセツネ30kのレギュレーションが現実的に必要不可欠なのでしょうか?本戦ならまだしも、30kであればトップ選手は水500mlだけで走りきります。

同じ山がフィールドでも、登山とトレランってもはや装備が違います。トレランギアは軽量化を進め、堅牢性を捨てています。想定フィールドが里山だから、何かあったら頑張って下山してねということです。

ハセツネ30kのコースと高度、開催時期で言えば、雨具は推奨でも良いと思います。本戦はそうでもないですが。
レギュレーションと現実、これまでの運営、ランナーの意識、それぞれが少しすれ違っているように思います。

今回の問題にかぎらず、トレランにかぎらず、人が集まると色々と問題が出てきます。
違反、装備不備、歩行区間を走る、ショートカット、割り込み、信号無視、ゴミ捨て、悪態、排泄、、etc ひどいもんです。みんなやってるから、そういうもんだからという考え。集団の狂気なんでしょうか?
今回の件についてあーだこーだ指摘している人にも思い当たる節はあるはずです。

いろいろ手を抜いていると最終的には自分に還ってきます。そのことに気がつくのがいつかだけの違いです。指摘されて気がついたり、大会サポートや運営してみて気がついたり、怪我をしたり危ない目にあって身をもって理解したり。

優勝した、完走した、記録を更新した、その結果に満足するときプロセスにも満足していますか?

巨人の長嶋茂雄は、勝負は帰って風呂に入るまでわからないと言っています。
本当に勝ったかどうかはあなたしか知りません。