【攻略】山口100萩往還マラニック大会

山口100萩往還マラニック大会

第28回大会となる山口100萩往還マラニック大会、通称 萩往還(はぎおうかん)。今でこそ川の道や沖縄本土一周など250km以上の超長距離ウルトラマラソンが開催されていますが、萩往還が日本における超ウルトラマラソンの草分け的な大会です。
エントリーリストと状況が発表されています。

2016年大会のエントリー状況

A・マラニックの部250km 523人
B・マラニックの部140km 483人
C・マラニックの部70km 572人
F・歩け歩けの部35km 554人
合計 2,132人 
平成28年3月15日現在

萩往還道の歴史

萩往還道は、長門国の城下町である萩(現在の山口県萩市)と周防国三田尻(現在の山口県防府市)とをほぼ直線に結ぶ全長約53kmで江戸時代に整備された街道の一つです。一時は廃道となったものの、復元整備され、1996年には歴史の道百選に、2004年には萩-山口間が美しい日本の歩きたくなるみち500選に選ばれています。

山口100萩往還マラニック大会では、この萩往還道を使ってコース設定されています。250kmのコースは、累積標高約3,700m。萩から山口へ至るコース最高地点約600mを最後に越えるコースです。140km、70kmコースでは往還道を往復します。

人気の大会

萩往還はマラソンブームが起こる前から人気大会でした。ランナーズ全国ランニング大会100撰では2001、2002と人気1位になっています。

人気の理由は、美しい日本海岸のコース、ハードな大会設定と暖かいエイド、ランナー同士のエールなどにあります。

最近では100撰の中にも入っていませんが相変わらず人気大会で、リピーターも多い為エントリーは大変でした。
一番人気の250kmはすぐに定員となってしまうため、2017年大会からは抽選方式が採用されるように発表されています。

第29回大会(2017年開催予定)の申込み方法について
2015年8月23日
A250㎞、およびB140㎞マラニックコースの申込受付の終了が年を追うごとに早まり、参加を希望される皆様にはご迷惑をおかけしております。
このたび実行委員会では、今回(第28回大会)の申込状況を踏まえて、もう先着順での受付はできないと判断しました。
まだ先の話ではありますが、第29回大会(2017年開催予定)以降、A250㎞、B140㎞マラニックコースにつきましては抽選による受付を行う予定です。
詳細につきましては、来年の第28回大会終了後に本ホームページにてお知らせいたします。
よろしくご理解をお願いします。

大会の特徴

特徴はスタート時間が夕方18:00に設定されている点です。午後にスタートする大会はありますが暗くなる直前にスタートする大会は稀です。これにより250km部門では夜が2回、140kmでは夜が1回きます。1夜ならまだしも2徹夜は厳しい。
スタート日の午後に説明会があるため充分な仮眠が難しく、体内時計が日中のままスタート、当然2晩目には幻覚、幻聴で動く事がままならい状況になります。
夜はペースが落ち、疲れるわりには進まない。同じ250kmでも朝スタートと夕方スタートでは全く異なる大会となります。

18時スタートの良いところは遠方から前泊なしで参戦できる点です。2日に現地入りし受付、説明会を聞いてスタート。ゴールして4日中に帰宅すると、0泊3日という弾丸スケジュール。過酷すぎます。
萩往還が一番辛いと言われる所以はこんなところにあります。

大会要項

名称第28回山口100萩往還マラニック大会
開催日5月2日・3日・4日
マラニックA距離:250km
定員:500人
参加費:38000円
制限時間:48時間
スタート:5月2日18:00
マラニックB距離:140km
定員:350人
参加費:20000円
制限時間:24時間
スタート:5月3日18:00
マラニックC距離:70km
定員:600人
参加費:10000円
制限時間:12時間
スタート:5月4日6:00
歩け歩け距離:35km
定員:550人
参加費:5000円
制限時間:10時間30分
スタート:5月4日6:00
参加条件マラニックへの部
18歳以上
Aへ初参加はB140への出走経験かつ100km以上のマラソン完走者
CPA.14ヶ所
B.5ヶ所
C.1ヶ所
エイドA.15ヶ所以上
B.7ヶ所以上
C.5ヶ所以上
受付5月2日〜4日
Aは250kmは2日14:30まで
B140kmは3日14:30まで
大会要項詳細http://www.hagi-o-kan.com/gaiyou

萩往還ダブル

一部の強者は、萩往還ダブルにエントリーしています。250kmを走った後に70kmも走るというコースです。70kmのスタートに間に合うためには250kmを36時間以内に完走する必要があり、例年36時間以内にゴールするのは上位10人前後と設定が厳しいためダブルにチャレンジし成功している人はごくわずかです。

2015年の大会記録

完踏率
登録数スタート時間内
ゴール
ゴール出走率時間内
完踏率
前年
完踏率
前年比
250km51749723624096.10%47.50%57.80%82.20%
140km36732712912989.10%39.40%58.30%67.70%
70km59351242242586.30%82.40%83.80%98.40%
歩け歩け52850339839895.30%79.10%88.20%89.70%
200518391185119291.70%64.40%88.20%73.10%
250kmの部上位

1位 日高 有三 福岡県 32時間54分21秒
2位 大久保 卓 埼玉県 32時間54分54秒
3位 澤水 亮吾 熊本県 33時間13分44秒
4位 谷水 強 広島県 33時間23分43秒
5位 竹歳 真路 山形県 33時間46分05秒
6位 渋谷 一秀 東京都 34時間47分59秒
7位 竹田 賢治 栃木県 35時間25分23秒
8位 河本 貴伸 広島県 35時間39分19秒
9位 高橋 秀暢 広島県 35時間39分19秒
10位 高島 伸介 大阪府 35時間44分38秒

140kmの部上位

1位 蔵本 康孝 大阪府 14時間26分49秒
2位 岩橋 啓行 大阪府 17時間03分46秒
3位 山岸 靖 山口県 17時間10分14秒
4位 上原 隆幸 島根県 18時間05分17秒
5位 中川 美佳 愛知県 18時間10分14秒
6位 猪岡 弘士 京都府 18時間22分14秒
7位 中川 俊史 兵庫県 18時間42分11秒
8位 乙成 泰基 山口県 18時間44分36秒
9位 栗本 慶一 神奈川県 18時間48分00秒
10位 坂田 正明 山口県 18時間51分08秒

70kmの部上位

1位 豊永 哲央 山口県 5時間18分46秒
2位 杉山 悠 栃木県 5時間54分02秒
3位 福岡 恒 山口県 6時間17分28秒
4位 吉田 正語 福岡県 6時間22分05秒
5位 平田 昭雄 東京都 6時間32分52秒
6位 久保 貴史 山口県 6時間35分54秒
7位 藤本 剛毅 山口県 6時間37分25秒
8位 吉村 美香 山口県 6時間40分38秒
9位 恵良田 智寛 福岡県 6時間43分47秒
10位 渡邉 康祐 福岡県 6時間46分15秒

コース

日本海側は美しいところが多く、朝焼けの海や俵島の棚田、立石観音、明神池、虎ヶ崎からの眺め、などなど海岸好きにはたまらないコースです。海岸線はずっと先の目標が見えて気が遠くなることもありますが、海はいつ見ても気持ちがいいものです。
176kmの宗頭文化センターで寝込んでしまうランナーが多く、仮眠ならまだしもぐーぐー本気で寝てしまいリタイヤする人が多い危険な場所ですw。

往還道は石畳にトレイルと未舗装箇所があり雨の日はスリッピーです。ここでは異なる種目のランナーとすれ違うため互いにエールをおくります。250kmランナーにはヨレヨレすぎて全く反応しない人もいますがw。ゴール直前の往還道出口付近の脇道に杖に使ったと思われる手頃な木の枝がたくさん捨てられてて最後の山道の険しさが伺えます。

250kmコース

140kmコース

70kmコース

気象データ

5月の山口、雨が降ることも多く、日本海側は風が冷たいため天気予報には注意して少しでも降りそうであれば雨具を携帯しましょう。長時間雨が続くとゴアテックスでも内部まで濡れてしまいます。予備の雨具をデポしておきましょう。

過去6年の山口の気象データ
降水量(mm)平均気温(℃)最高気温(℃)最低気温(℃)
2015
5/221.428.114
5/32918.920.817.6
5/47.519.725.915.1
2014
5/218.226.910.3
5/316.422.79.4
5/4015.524.15.9
2013
5/21321.45.3
5/3014218.2
5/4013.920.48
2012
5/221.52025.217.9
5/30.517.620.914.1
5/4315.920.112.4
2011
5/21623.99.3
5/314.92210.7
5/416.524.58.9
2010
5/21524.95.4
5/319.127.611.3
5/420.829.113.4