【攻略】東京マラソン2017 新コースの魅力とポイント

大会の魅力

今大会の目玉は一新されたコース。ゴールが東京駅前となり華やかさと魅力は格段に上がっています。

刷新されたことで人気も上々、申し込みは32万人超。当選倍率は過去最高の12.2倍(マラソン)。国内外から東京マラソンへ、ベテランからマラソンデビューまで幅広い参加者が集います。

新コースには記録への期待も大きく、世界記録や日本記録が誕生すれば、名コースとしてさらに人気となるはずです。

また、このコースは応援する人にも良いコースです。日本橋で先頭集団を見た後、約2.5km離れた門前仲町にショートカット移動しチェック、再び日本橋で見た後、ゆっくりとゴール地点に移動すれば、合計4回トップ選手を生観戦できます。

マラソンをライブショウとして楽しめる要素がこの新コースにはあります。経済効果も大きくなるはずです。

記録を狙う選手たち

招待選手一覧はこちら

賞金レースでもある東京マラソン。有力な選手が多数参戦するので記録は期待できます。生観戦して、その瞬間に立ち会いましょう!

元世界記録保持者のウィルソン・キプサング、5分台のタデッセ・トラやツガェ・ケベテなど4人はいずれも強者。

日本人は、世陸を狙うベテラン今井や深津。五輪を狙う若手に服部、橋本、井上、下田(故障欠場)など。初マラソンの設楽悠太、市田孝も面白い。

世界のトップに日本勢がどこまで食い下がれるか、どんなレースをするのか楽しみです。

レース展望

トップ集団はPMが外れる30km過ぎからが勝負(毎度です)。銀座から日比谷通りへ左折し一気に加速します。(ここに日本人選手が何人かいてほしいなぁ)

南に向かう日比谷通り、この時期北からの風が吹きやすいので、ペースは世界最高速まで上がり、先頭は品川までに数名に絞られるはずです。

コースはフラット。日比谷から品川までは応援も多くランナーはテンション上がります。

PMが外れ、残り12kmのスピード勝負。気候次第では世界記録、日本記録は充分に期待できます。

エリート以外の参加者でもこのコースでは充分にベストを狙えます。道幅広く、応援多く、気持ちよく走れる箇所が多いので、補給をしっかりして、後半走れるところも失速しないようにしましょう。

東京マラソン2009

大会概要と関門について

開催日

2017年(平成29年)2月26日(日)

カテゴリ距離スタート制限時間
車いすマラソン42.195km9時05分2時間10分
車いす10km10km9時05分35分
マラソン42.195km9時10分7時間
10km10km9時10分1時間40分

コース

マラソン
東京都庁~飯田橋~神田~日本橋~浅草雷門~両国~門前仲町~銀座~高輪~日比谷~
東京駅前・行幸通り(日本陸上競技連盟・IAAF/AIMS公認コース)

10km
東京都庁~飯田橋~神田~日本橋(記録は公認されない・順位はネットタイムによる)

定員

マラソン:35,500人
10km:500人

参加費

マラソン:国内 10,800円、海外 12,800円
10km:国内 5,600円、海外 6,700円

関門について

フル制限時間は7時間。毎回95%前後の高い完走率です。

ポイントは所謂30kmの壁と言われる地点の関門が若干厳しめに設定されています。

また、スタート最後尾は30分ほど後の9:40頃に都庁前出発となるので、最初の5.6km関門は下記リストほどゆるくはありません。

関門場所閉鎖
時刻
区間距離区間
時間
1km
ペース
5.6km飯田橋セントラルプラザ前10:305.6km80分14.3分
9.9km日本橋南詰11:004.3km30分7.0分
14.6km駒形橋西詰交差点11:404.7km40分8.5分
19.7km深川一丁目交差点12:305.1km50分9.8分
25.7km浅草橋交差点13:206km50分8.3分
30.1km数寄屋橋交差点13:554.4km35分8.0分
34.2km札ノ辻交差点14:354.1km40分9.8分
38.5km芝公園グラウンド前交差点15:304.3km55分12.8分
41km日比谷交差点16:002.5km30分12.0分
ゴール東京駅前・行幸通り16:101.195km10分8.4分

新コースのポイント

全体的に高低差は少なくなっているものの多少の凸凹はありますよ。

新コース前半レポはこちら

赤線が旧コース。緑線が新コース。新コースには中盤に小さい凸凹が集まっている

ポイントは中盤。両国から門前仲町折り返しの区間にある小刻みなアップダウンです。

でも安心してください。なだらかなアップダウンですよ。

どの程度のアップダウンか写真で見るとこんな感じ。

17kmあたりの首都高下のアップダウン。高低図の最初のトゲ部分W。大したことないですね。

17kmあたりの首都高下のアップダウン

次がちょっと遠方に見えている、清澄橋通り手前の小名木川を渡る橋のアップダウン。

ちょっと遠くてごめんなさい。。

これは清澄公園過ぎにかかる橋。

反対からみるとこんな感じ。

奥が両国方面になる

こんな感じのアップダウンです。大したことないですよね?

まだまだ中盤だし元気!道の状態は良いので、小刻みな坂でもリズムよく乗り切れるはずですよ。

過去の大会記録

完走者の時間帯

毎年サブ5(4時間台)でゴールする人が最も多く全体の3割。次に5時間、3時間、6時間の順となっています。また毎年徐々に参加ランナーレベルが上がっており、2016年大会ではサブスリー(3時間以内完走)ランナーが1,100人 3.3%(男子1077 女子62)となっています。

2016年大会の完走者割合

サブ3は全体の3%。年々増えています。
[pieChart width=”450px” title=”2016年完走者割合”]
[‘時間帯’, ‘人数’],
[‘サブ3’, 1139],
[‘サブ4’, 6740],
[‘サブ5’, 10362],
[‘サブ6’, 10055],
[‘サブ7’, 6401]
[/pieChart]

各カテゴリの優勝、50位、100位の記録

上位レベルも毎年上がっており、総合100位以内を目指すにはサブ2.5が目安。女子トップと男子50位がほぼ同じ時間帯でゴールしています。
大会記録は、2014年にディクソン・チュンバ(KEN)が記録した2時間05分42秒。女子記録は2016年にヘラ―・キプロプ(ETH)が記録した2時間21分27秒。

優勝男子50男子100車いす女子女子50女子100女子車いす
20072:09:452:33:002:41:031:32:192:31:013:16:203:25:27
20082:07:232:25:002:33:561:27:132:35:353:12:493:22:091:45:17
20092:10:272:27:262:38:451:33:072:25:383:01:533:14:471:46:27
20102:12:192:34:292:43:011:35:192:34:393:12:573:21:491:53:01
20112:07:352:27:372:37:441:25:382:28:493:01:173:13:271:40:08
20122:07:372:22:492:36:301:29:262:25:283:06:153:15:411:48:31
20132:06:502:21:272:34:291:27:532:25:342:59:383:15:231:48:29
20142:05:422:26:142:36:431:30:432:22:233:03:273:14:391:48:08
20152:06:002:22:202:29:271:30:232:23:152:56:413:07:241:46:30
20162:06:562:21:342:28:271:26:002:21:272:56:553:07:261:41:04

歴代日本人トップ

日本人が1位になったのは2010年の藤原正和。最近はアフリカ勢におされて2時間7分台でゴールも入賞が厳しい状況。

歴代日本人の記録と順位
選手記録総合順位
2007佐藤智之2:11:222位
2008藤原新2:08:402位
2009前田和浩2:11:012位
2010藤原正和2:12:191位
2011川内優輝2:08:373位
2012藤原新2:07:482位
2013前田和浩2:08:004位
2014松村康平2:08:98位
2015今井正人2:07:397位
2016高宮祐樹2:10:578位

過去の気象データ

東京マラソン開催日は、2月中旬→3月中旬→2月下旬と変更してきました。近年は2月下旬に落ち着いています。

例年この時期の天候は安定しておらず、大会当日の天気予測は雨天の事もしばしば。2010年2月28日の大会は、みぞれ混じりの天候で大変寒かったかと思えば、2011年大会では午後に18度まで気温が上がっています。

マラソンは雨天決行

2016年大会は珍しく快晴で暑すぎるほどでしたが、今年はどうでしょう。

基本的にはスタート時刻の9時は、晴れでも雨でも気温は5度前後、快晴であれば徐々に気温が上がっていきますが、昼でも10度まで上がらないことが多いようです。

速く走る人にとって東京マラソンは、まずまずのコンディションと言えるでしょう。

また、この時期の東京には北よりの風が吹いているので、(午後は南風になることも。。)品川から日比谷までが向かい風となります。銀座、日本橋近辺ではビル風が吹くことも。

東京マラソン 過去の気象データ
年日時刻天候気温(℃)湿度(%)風向風速(m/s)降水量(mm)
2007.2.1810時5.3857.66.0
15時曇り8.7747.10.0
2008.2.1710時快晴4.827北北西2.80.0
15時曇り6.021北西6.10.0
2009.3.2210時曇り15.9679.30.0
15時曇り16.4766.40.0
2010.2.2810時みぞれ3.7802.62.0
15時晴れ7.870北東2.30.0
2011.2.2710時晴れ7.744東北東0.80.0
15時快晴18.438南西4.40.0
2012.2.2610時曇り6.053北北東0.90.0
15時曇り9.144北西4.00.0
2013.2.2410時快晴5.537北北西5.60.0
15時快晴6.222北西6.40.0
2014.2.2310時曇り4.543北北西2.60.0
15時晴れ7.646北東1.20.0
2015.2.2210時4.681北北西2.90.0
15時曇り7.373北西2.20.0
2016.2.2810時快晴11.637東北東1.60.0
15時快晴12.649南東5.30.0

雨の東京マラソン

Photo Credit:yoppy via Compfight cc

攻略ポイント

いよいよ大会当日、会場入りしてからゴールまで、どのような事に注意して対応すればいいかまとめてみました。

スタート地点は大混雑

会場はランナーだけで3.6万人、スタッフや関係者を入れると4万人以上が都庁付近に集まるため混雑しています。時間にゆとりを持って早めに行動したほうが無難です。できれば、大会前にスタート地点、周辺のトイレやコンビニなどを確認しておいたほうがいいでしょう。

また、混雑して電話が通じ難くなる場合もあるので、待ち合わせする場合は、時間と場所を決めておいたほうが無難です。

都庁

着替えは会場入りする前に

更衣スペースが用意されていますが、混雑しているため周辺や新宿駅近辺で更衣している人を沢山見かけます。できれば更衣は済ませておき、上着を脱ぐだけでスタートできるように準備して会場入りしましょう。

荷物預けは8:30まで

荷物預けの締切は8:30。ギリギリだと沢山の人が荷物トラック周辺に集まるため8:15までには荷物を預けたいところ。

寒い日はギリギリまで着込んでいたほうが体が冷えずにすむので、早めに自分の荷預けトラックを確認し、少し離れたところで上着を着たまま待機、直前に上着を脱いで荷物を預けるなど工夫しましょう。

一旦預けた荷物の取り出しはできないため、預ける前によく確認しましょう。持ち物は個別にパッキングしておけば、当日いろいろ考える必要もありません。

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トイレは新宿到着前にすませる

トイレはスタート前の最も重要なポイントと言っても過言ではありません。

途中でもよおすとマラソンどころではなくなるので上手にコントロールしたいところ。

スタート会場には仮設トイレが多数用意されていますが、長蛇の列になることもしばしば。30分も並ぶ場合があるので、できればスタート会場に入る前、理想としては新宿に到着する前にトイレをすませておきましょう。

アップがてらトイレが利用できるコンビニや公園まで走って行くなど、会場周辺のどこにトイレがあるか調べておいて損はありません。

冷えないように工夫

荷物を預けてからスタートまで30分〜1時間程度は待ちます。晴れていればいいのですが、雨が降ったり風が強い日などは、10分もすると直ぐに体は冷えます。

薄手のウィンドブレーカーや使い捨て合羽、ゴミ袋を被るなどして体が冷えないように工夫しましょう。1枚あるだけで全然違います。
また、じっとしていないで、軽いストレッチや体操をすることで寒さを防げます。

雨の日

Photo Credit:yoppy via Compfight cc
スタート直後は転ばないように

いよいよスタート。誰もが興奮し、押し合いや小競り合いがあります。転ばないように注意が必要です

待機中に着ていた上着などをスタート直後、放り投げて捨てる人がいますが、大変迷惑な行為です。捨てるならエイドのゴミ箱に。

また、スタートライン通過までの時間を確認しましょう。

10kmまで

靖国通に出ると道幅が広がり自分のペースで走れるようになります。思わずペースを上げてしまいがちです。

都庁から約10km地点は下り基調。6kmまでに約30m下っているため楽に走れる区間です。ほとんどの人が自制せずに飛ばしてしまいます。

今日は調子がいいからと勘違いしないように。そのまま走れたとしてもオーバーペースです。

ポイント
 ・大会雰囲気に慣れる、楽しむ
 ・10kmからは意識してペースをコントロール
飯田橋一丁目交差点から左折して新コースへ。 交差点にある台所町跡 江戸城の台所衆の組屋敷があったそうです

エイドの食べ物

東京マラソンの給水は5km以降、2-3km毎に設置されているので喉が乾いて困ることはありません。
17kmから飴、チョコなどの軽食が始まります。

キロ6より遅いペースで進む人は、最初の給食まで2時間ほどかかります。給食にたどり着くまで持参した補給物を小まめに摂取するようにしましょう。ジェルや飴などが有効です。

コース中盤と給食

雷門

日本橋から浅草を通過し、隅田川を割って新コースへ。両国の江戸東京博物館を通過すると目新しいランドマークは無く、道幅広い落ち着いた通りを、門前仲町へ進みます。
途中小さなアップダウンがありますが、テンポよく攻略しましょう。

この区間では、多くの人が先頭集団とすれ違うはずです。

門前仲町を折り返し22kmから本格的な給食が始まります。内容は、バナナ、パン、トマト、梅干、チョコ、飴など。

この後5km毎に給食エイドが用意されていますが、どのエイドも同じ物が提供されているわけではありません。

エネルギーとなるパン、バナナは22kmの次は32kmです。

東京マラソンの給食はあまり充実していません。行動食を携帯したほうがよいでしょう。

コンビニなどでも補給できるように小銭を持っていると安心です。

ポイント
 ・携帯食を持とう
 ・コンビニなどを利用できるように小銭を持つ

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30kmの壁

再び日本橋に戻って、銀座から有楽町へ右折すると30km。マラソン大会では壁といわれる苦しくなる地点ですが、東京マラソンではここがもっとも応援者が多い場所。歩くに歩けない。苦しくても諦められない場所になります。この設定もこのコースの魅力です。

苦しいとき、走れないとき

日比谷公園を過ぎ、33kmの御成門から品川折り返しの約7kmが後半苦しいところ。

コースは走りやすいものの、銀座近辺に比べると応援が若干少なくなるため疲れが出ます。

ここが踏ん張りどころです。

痛みが出る場合もあるでしょう。膝裏や股の前後、腰などなど。筋疲労やエネルギー枯渇が主な原因です。

ストレッチをすると痛みが改善される場合があります。少し歩いてみるのもよいかもしれません。

人と話をすると気持ちが落ち着いて、痛みや苦しみから解放されます。

諦めないで色々と工夫することが完走の秘訣です。

ポイント
 ・痛みが出たらストレッチしたり歩いたり
 ・沢山食べると痛みが消えることも
 ・人と話すと元気になる

東京マラソン2011

ラストスパート

再び賑わう日比谷に戻ってきました。ゴール近辺は人の山、誰しもが自分を応援しているような気がします。ラスト頑張らない理由はありません。

丸の内を通り、東京駅を背にして皇居へ向かってゴールです。ストップウォッチを止めて、記録確認しましょう。

この先にゴールゲート
東京駅をバックにゴール

ゴール後

ゴール後の更衣、エリート選手には屋内スペースが提供されているようですが、一般ランナーは日比谷公園のようです。

仮設テント?地下スペース?が提供されるようですが、ビッグサイトと比べるとグレードダウンは否めません。

ちなみに、最寄りの銭湯は、銀座湯か金春湯ですがどちらも日曜定休です。

日曜も営業している最寄りの銭湯は、御徒町の燕湯、青山の清水湯、神田のアクアハウス江戸遊などがあります。

東京駅から歩いて行ける銭湯「銀座湯」。日曜日はお休み

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